塾長の提言〜本物の個別指導と教育環境を地域社会へ

集団塾の授業で伸びる子はわずかな上位層のみ

2025年05月22日 13:41

はじめに

首都圏を中心に広がる大手進学塾、たとえばサピックス、日能研、四谷大塚など

また、駿台、河合塾、東進などの予備校、そして、三島にも馴染みの集団進学塾があり、
その合格実績(裏はありますが・・)と知名度(資本力)から、多くのご家庭に選ばれています。
しかし一方で、入塾後に思わぬ「壁」にぶつかるご家庭も少なくありません。
 

  • 「授業についていけない…」

  • 「ただ板書を写してるだけ」

  • 「宿題の量が多すぎて、親子ともに疲弊している」

  • 「質問できる雰囲気じゃない」

  • 「つまずいてもフォローがない」

こうした声は、塾業界では“あるある”で、私もカウンセリングの際に、幾度と相談された事案です。


この記事では、大手塾の授業についていけずに苦しんでいるお子さまや保護者の方に向けて、
なぜこのような状況が起きるのか、そして本当に必要な学びとは何かを、プロの視点からお伝えします。
 


第1章:「通わせたのに伸びない」──原因は本人ではない

まずお伝えしたいのは、お子さまの力不足が原因ではないということです。

大手塾のカリキュラムは「できる子」向けに設計されています。
つまり、

  • 学習スピードが非常に速い

  • 単元の理解に“予習前提”がある

  • テスト成績によるクラス分けで競争が強い

このような環境では、「基礎をじっくり固める」ことが難しくなりがちです。
その結果、本来であれば理解できる子でも、

  • 「何をどう質問していいか分からない」

  • 「分からないところが分からない」

  • 「置いていかれたことに気づくのが遅い」

という状態に陥ってしまうのです。

保護者としては「せっかくお金も時間もかけたのに…」という焦りが出るかもしれません。
しかし、実はそこにこそ“伸びしろ”が眠っています。
 


第2章:大手塾で「置いていかれる子」に共通する特徴

多くの子どもを見てきた中で、大手塾でつまずいた子にはいくつかの共通点があります。

1. 「理解するスピード」が遅いのではなく、「理解のプロセス」が丁寧

このタイプの子は、

  • イメージ化しながら考える

  • 一度つまずくと前に進めない

  • 納得しないと覚えられない

といった特徴があります。これはむしろ**“深い理解”の芽を持っている証拠**なのです。

2. 「できる/できない」のラベリングに敏感

大手塾では、テスト結果がすぐに成績やクラスに反映されるため、「自分はできない子なんだ…」という自己評価が固定化しやすくなります。このようなネガティブな自己認識は、やがて学びへの拒絶につながります。

3. 「質問していい雰囲気」に弱い

集団授業では、積極的に発言したり質問できる子が前に出ます。内向的で、じっくり考えるタイプの子は、「分からないけど質問しにくい…」という環境に押しつぶされてしまうこともあります。
 


第3章:大手塾の指導でこぼれ落ちる“学びの本質”とは?

大手塾は確かに、合格実績に直結する指導をしています。
しかし、そのスピードや内容についていけるかどうかは、「地頭」や「やる気」ではなく、
**“土台ができているかどうか”**にかかっています。

つまり、

  • 読解力(文章を正確に読む力)

  • 思考の順序(論理的に考える力)

  • 問題をかみ砕いて理解する力

これらが未成熟なまま、演習中心のハイレベル指導を受けても、

「分かったふり」で進む → テストで解けない → 自信喪失 → 萎縮

という悪循環に陥ってしまうのです。


第4章:一信塾が目指す“学び直し”の意味

我々は、こうした“置いていかれた子”を責めたり、ただ補習するのではありません。
大切にしているのは、

  • 「どこでつまずいたか」ではなく、「なぜつまずいたか」を一緒に考えること

  • 問いかけによって、自ら気づく力を引き出すこと

  • 対話によって、思考の順番や整理の仕方を育てること

子どもにとって、「理解できた!」という瞬間は何よりの成功体験です。 その体験を、“自分の力で得た”と感じられたとき、

子どもの目が変わり、態度が変わり、学びが変わります。

大手塾では難しい、こうした**“気づきの学び”**が、我々の強みです。


第5章:誰にも邪魔されない「学びの土台」を、今こそ育てる

  • 「大手塾では遅い子だと感じた」

  • 「塾に行くのがストレスになっている」

  • 「子どもが自信を失ってしまった」

そんなご家庭にこそ、我々のような学び舎が必要です。

焦って“速さ”や“量”を追うのではなく、 **「本当の理解」「考える楽しさ」「自分で気づく喜び」**を育てる──

これは決して遠回りではなく、 最も着実で、最も強固な合格ルートになると、私たちは確信しています。


おわりに:子どもは変われる、学習環境と引き出す指導で。

今、学習に苦しんでいるお子さまがいたら、それは「能力がない」のではなく、

 “合っていない場所”で“合っていないやり方”を続けているだけかもしれません。

 

  • 一人ひとりの学び方に寄り添い

  • 小さな気づきを引き出し、大きな自信に変え

  • 点数よりも“考える力”を育てる

そんな教育を通じて、お子さまの可能性を広げています。

「ついていけない…」と感じた今こそ、 学び直しではなく、“学び直すべき理由”に出会うときです。